日本キリスト教団 溝ノ口教会愛があります。笑顔があります。 |
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「共に喜び共に泣く」出エジプト22章20~26節 ローマの信徒への手紙12章9~21節『互いに思いを一つにし、高ぶらず、身分の低い人々と交わりなさい』 (ローマ12・16) <互いに共感できる世界>「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい」、平和聖日のこの朝、私たちに与えられましたローマの信徒への手紙の12章15節の言葉です。平和とは何か‥、具体的にどういう状態のことを指すのか、と聞かれたなら、私は即座に、ローマ書の12章15節の、この御言葉が成就している状態を指すのだ、と答えるでしょう。全ての人が互いに、「共に喜び共に泣く」‥、すなわち、喜びも悲しみも互いに共感しあえる、ということ。現実には、そんなことは起こり得ない、と言い切らざるをえない状況に私達は囲まれて暮らしています。確かに現実には、「共に喜び共に泣く」‥、そのように共感しあえる状態は、家族であるとか、ごく親しい友人であるとか、恋人であるとか、限られた範囲の人達との間でしか起こっていないのかもしれません。しかもそのような状態が長続きすることも少なく、すぐに壊れてしまうことの方が多いのかもしれません。しかし、それでも聖書は、全ての人と「共に喜び共に泣く」‥、そのような非常に高い理想を追い求めていくよう私達に促しているのではないでしょうか。 <対等な立場になって初めてひらかれる世界>ではどうすれば、「共に喜び共に泣く」ことができるのでしょうか。このことを成就していくためには非常に多くの努力が必要ですし、また、特に、相手がおかれている状況を敏感に感じ取る感性が必要であると言わざるを得ないでしょう。まことに、心から「共に喜び共に泣く」ためには、互いの立場が対等でなければならない、ということなのではないでしょうか。今朝はこのあと、日本基督教団の戦争責任告白の文章を共に告白し、また、共に聴きたいと思います。礼拝の中で、この戦争責任告白が扱われるということは、私達一人一人が、主イエスの御前で、この告白に対してどういう態度をとるべきか、決断を迫られる、ということでもあります。ここには、様々な立場の方が集っておられると思います。この戦争責任告白を告白する立場、また、この告白を受ける立場‥、すなわち、かつての戦争によって、日本に強制連行され苦しめられた方々、また今も、その延長線上にある苦しみを味わわされている方々がおられるかもしれません。いずれにしても、この戦争責任告白にどう向き合うかは、誰からも強制はされません。それぞれの立場によって告白し、あるいは、告白を聴き、平和への想いを新たにしつつ、午後の平和聖日講演会へと導かれていきたいと思います。 <神の国へと前進する>18節には「できれば、せめてあなたがたは、すべての人と平和に暮らしなさい」とあります。しかし実際にはこれは大変難しいことだと‥、なかなかできないことだと思います。しかし15節の「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい」という言葉の後に、「互いに思いを一つにし、高ぶらず、身分の低い人々と交わりなさい」という言葉が語られていることに私達は注目したいと思うのです。ここでは、「身分の低い人々」つまり社会的に弱い立場に置かれている人々との交わりのなかで、この世の不公平の壁に気づき、その壁が、ひとつひとつ取り壊されていく時に、表面的にではなく、まことに、「共に喜び共に泣く」世界が‥、神の国へと向かう世界が形成されていくと言われているのではないでしょうか。そして私達が関わる身近な世界が、そのように神の国に向かって前進していく時にこそ、私達はより強く、主イエスの臨在を感じることができるのだろうと思います。
by mizo_church
| 2007-08-05 13:13
| 礼拝メッセージ集
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